さらば青春の光単独ライブ「八百長」が面白すぎた

日常

こんにちは。

しろあとです。

6月にさらばの単独ライブを観劇してきました。

めちゃくちゃ面白かった!

毎年、初夏の季節になるとさらばのライブの時期だと気がつかされます。

今年は全国いろいろな場所を巡るようです。

関東は、東京だけでなく神奈川でも公演してくれるようで、私は神奈川公演に参戦しました。

会場は、関内ホール(大ホール)です。

さらばは今や人気芸人のうちの一組ですので、なかなかチケット抽選がなかなか当たりません。

私は平日公演狙いで行ける全日程に抽選申し込みし、奇跡的に1公演のみ当選しました。

仕事を途中で抜け出し、昼過ぎの公演に向けて会場に向かいます。

関内駅は混雑しそうだったので、馬車道駅を利用しました。

はじめて馬車道を歩いてみたのですが、ザ、港町みたいな感じで雰囲気最高です。

5分もあるくと、関内ホールに到着です。

入場

座席は1階の22列目でした。

ファンクラブ等に入会しておらず、一般的なプレイガイド抽選だったため、まあ良席は期待していませんでした。

大ホールだけあって、22列目だと舞台までかなり距離がありますね。

後ろのほうの席だったので、場内の様子を広く見渡すことができました。

客層は思いのほか男女半々くらいでした。

若干、男性のほうが多いかなという印象です。

年齢層は比較的高めです。

10代や20代前半はほとんどいません。

アラサー以上がメインです。

一方で、60歳以上もいないようでした。

後ろのほうの席は、一般プレイガイドでチケットを入手した「さらばライト層」がメインです。

2人以上で群れてて開演前ギリギリまでうるさい客が多かったです。

反対に、前方の席はファンクラブ入会していて単独で観に来ているガチ勢だらけです。

開演前は静かに案内冊子や購入したグッズを眺めて、静かにしているのが印象的でした。

セットは「八百長」にあやかってか、8の字の形をした丸太のようなものがたくさん置かれています。

この丸太にモニターが投影されていきます。

開演時間ちょうどになると、徐々にBGMが爆音になっていき、会場内が暗転していきます。

ネタ

私の覚えている限り、ネタは全部で7本披露されました。

ネタとネタの間に余計な間やVTRによるカットインがないのがよかったです。

サクサクと進んでテンポ感よく、ストレスフリーでした。

1本目は「八百長」というネタです。

今回の単独ライブのタイトルにもなっていて、象徴ともいえるネタでした。

東ブクロ扮する力士と、その力士にリポーターとして勝利インタビューをする森田。

力士の体格(東ブクロの決して屈強とはいえないヒョロヒョロ中年体型)からはまさか勝利できないだろうと、リポーターは疑いの目を向けまくります。

リポーター「やりましたね」

力士「ええ、やりました。ごっつあんです」

リポート「(八百長を、)ほんとにやりましたね」

力士「(八百長を)やりましたね。ごっつあんです」

もう八百長を前提とした勝利インタビューです。

さらばのネタは、こういった行間を読むネタが多くて好きです。

力士はリポーターから大きな優勝カップを持ち上げるようにお願いされますが、体格が貧弱すぎて全然持ち上がりません。

疑いの目を向けられ続けた力士は次第に憤り、リポーターに対して実力行使し投げ飛ばそうとします。

しかしリポーターのほうが強い。

リポーターが逆に力士を突き飛ばしてしまいます。

そんな貧弱な力士がついに本気を出します。

またしても力士とリポーターの取り組みになった際、力士は札束をリポーター背広ポケットに忍ばせてくるのです。

あからさますぎて、逆に斬新でした。

札束に気を取られたリポーターは、そのまま力士に押し切られてしまいます。

結局、勝ったのは八百長力士でした。

2本目は「命の授業」です。

場面は学校。

森田扮する教師が、東ブクロ扮する生徒たちに、ある問いを投げかけます。

これまでクラスで1年間育ててきた鶏を、みんなで食べるか、それともこのまま飼い続けるか。

生徒たちはすでに答えを出していました。

みんなで鶏を食べよう。

そう結論付けていたのです。

教師はクラスが出した答えを尊重し、食肉センターに鶏を送って解体された鶏を余すことなく食べようと、総括しようとします。

が、ここで生徒から待ったがかかります。

なんと、自分たちで鶏を解体し調理するとのこと。

そのほうがより鶏の命の重みを感じられるとのこと。

そして、鶏の食べ方は、「刺し」であるとのこと。

まさかの刺しなのです。

鶏を素人の手で刺しで食べようとしているのです。

なにがなんでも危険すぎます。

教師から問題点やリスクなど、あらゆるツッコミを受けても生徒は一切屈しません。

生徒はホワイトボードを前にして、鶏、DNAなどと素早く板書し、これまでクラスで議論してきた命に関する見解を解説していきます。

色々と難しい言葉や論理などを殴り書きしていくのですが、最終的な答えてとして「刺し」と大きく書くのでした。

どういうロジックで刺しになるのか、まったくもって謎です(笑)

教師からさらにあれこれ言われると、次なる解説を生徒が始めるのですが、その答えはやはり刺し。

何回やっても刺しという結論に至るだけです。

食あたりになったとしても、なにがなんでも鶏刺しが食べたい。

そんな執着が垣間見れるネタでした。

3本目は「伝えたいことがあるんだ」です。

仕事をやめることになった東ブクロ扮するサラリーマンが途方にくれて町をふらふらしています。

そこに森田扮する無名路上ミュージシャンが、ストリートライブをしていました。

今のサラリーマンにとっては、路上ミュージシャンのちょっとした言葉もすごく心に刺さるような状態です。

路上ミュージシャンのMCに聞き入ってしまったサラリーマンは、そのまま曲も聞いていきます。

ですが何やら様子が変です。

路上ミュージシャンが歌う曲、どこかで聞いたことがあるような?

なんと、先ほど路上ミュージシャンがMCで言っていたセリフがそのまま曲になっているだけです。

MCのセリフを一言一句違わず、そのままメロディに乗せて歌い上げます。

違和感を感じたサラリーマンは、その場で1000円を支払い、ミュージシャンのCDを購入。

CDには歌詞カードが付いているので、MCと曲を相互にチェック。

やはりまったく一緒なのです。

路上ライブをしていると、警察の取り締まりがやってきます。

路上ミュージシャンは警察に対しても、強く食ってかかります。

そして、聴衆を煽りそのまま曲へ入ります。

その曲とは、やはり先ほど警察にぶちまけていた不平不満をそのままメロディに乗せているだけなのです。

なんとも省エネな路上ライブがツボに入りますよね。

呆れたサラリーマンは、ふつうに路上ミュージシャンと会話しようと試みます。

ですが、路上ミュージシャンはあらかじめ用意されたセリフじゃないと、まったくトークが出来ないのでした。

同じ展開を何度も何度も繰り返し、人物を深く深く掘り下げて笑いを引き出そうとする、さらばらしいネタだと感じました。

4本目は「鉄」です。

舞台は駅のホームです。

駅には代々木と書いてあります。

東ブクロ扮する鉄オタが、ホームの座席でぐったりとうなだれています。

その傍で鉄オタをまくしたてているのが、森田扮する駅員です。

鉄オタは痴漢をしたらしく、駅員に連行されそうなところでした。

ですが鉄オタは一切痴漢を認めようとはしません。

鉄オタは「セク鉄」をしたのであって、断じて痴漢ではないとの主張です。

また新しい単語が出てきました。

駅員がセク鉄についてを鉄オタに聞くと、

「駅のホームや電車内などで女性に対しセクハラをすること」とのこと。

まさしく痴漢そのものなのです。

駅員もその点を指摘し続けますが、まったく鉄オタは動じることがありません。

あくまでも自分の論調を貫き通します。

問い詰め続ける駅員に痺れを切らした鉄オタは、時折、オタク特有の早口をもってして駅員に

キレて言い返します。

このあたりのオタクへの解像度がめっちゃ高いです。

こういった知性があって論理的である一方、人格が歪んているキャラは東ブクロにぴったりな気がしました(笑)

5本目は「灰皿社会」です。

私はこのネタが一番のお気に入りです。

森田扮するサラリーマンが商談で取引先に向かいます。

道中、上司から何度も何度も確認の電話が入り、サラリーマンはめちゃくちゃ上司を嫌っていました。

商談まで少し時間があるため、一服しようと喫煙所を探しまわります。

すると、すぐ近くに喫煙所を発見。

さっそく一服することに。

その喫煙所内には、東ブクロ扮する通りすがりの喫煙者がいます。

2人でしばらくタバコを吸っている状況です。

すると、東ブクロが急に喫煙所マークを剥がし、灰皿にペタっと貼り付けます。

そして灰皿から持ち手を引っ張りあげ、なんとスーツケースのようにゴロゴロに引っ張って移動しようとします。

これを最初みたときは、めちゃくちゃ衝撃的でした。

マークを剥がしてから移動するまでの動きがスタイリッシュすぎて感動すら覚えました。

灰皿を引っ張っていく東ブクロに、サラリーマンは焦りに焦ります。

サラリーマンは東ブクロにどういうわけか問いただします。

すると東ブクロは、これは自作した移動式の灰皿であるとの返答。

街中のいたるところをどこでも喫煙所にすることができる便利グッズとのことです。

しかもこれ一本で起業しており、1つあたり5万円で販売。

すでに今日だけで6つも売れているとのことです。

たしかに、灰皿があって、喫煙マークがついていたら、そこは喫煙所であると人は必ず思い込みます。

灰皿もマークもない素の場所で喫煙するサラリーマンは、めちゃくちゃ態度が悪く見えました (笑)

そして東ブクロはサラリーマンを営業としてスカウトします。

ひとつ売るごとに3万円の歩合制とのこと。

先ほど喫煙所で東ブクロがサラリーマンに営業をかけていたように、実際に喫煙所に迷い込んだほかの喫煙者にも同じ手口で営業をかけるよう、けしかけます。

もし成約すれば、灰皿の裏にあるQRコードから申し込み、後日発送するという完璧な動線です。

結局、サラリーマンは商談にはいかず、ムカつく上司に捨て台詞を吐き、灰皿の営業として働くことを決意します。

最後に東ブクロが一言、

「ようこそ灰皿社会へ」。

終わり方が美しすぎて、思わず感嘆してしまいました。

どこでも喫煙所にできるし、その仮設喫煙所に迷い込んだ他の喫煙者を手のひらで転がす感じがたまらなく面白かったです。

たしかに喫煙者って、灰皿とか喫煙マークがあると、これ見よがしにまるで自分が偉くでもなったかのようにタバコを吸い始めますよね。

私は非喫煙者なので、傍から見ていてもイタさを感じていました。

たかが灰皿と喫煙マークの存在が、各々の行動や認知に大きな影響を与えているんだと、新たな気づきすら得られました。

とても面白いお気に入りのネタのひとつです。

6本目は「宇宙人カフェ」です。

これはクセが強かった(笑)

公演後にさらばのお二人も、

「これは(今後の公演では)変えるかも」

「新ネタになっているかもしれない」

といっていました。

宇宙人を模した店員が接客するいわゆるコンカフェが舞台です。

東ブクロが扮する宇宙人のコスプレをした店員が、カフェの開店準備をしています。

そこに森田が客として訪れます。

お店はまだ開店していないため、扉は開かないのですが、小窓から店内の様子を覗き見ることができるという状況です。

店員は開店に先駆けて、接客の練習をし始めます。

来客があった時を想定して、

「侵入者発見~侵入者発見~」

と奥に掃けていきます。

もうこの時点で面白いです。

店員の奇抜な接客練習に、小窓から覗く客がテンション高くツッコミを入れる構図が続きます。

そしてついに、開店する時間になり店員と客が対面します。

この時、客は宇宙人に対してイキっていじり倒します。

一方で、店員はいきなり慣れ慣れしい態度をとってくる客に対してドン引きです。

奇抜な衣装をしている店員がまとも、普通の恰好をしている客が異常者というアンバランスな状況がウケました。

7本目、最後のネタは「DVボクサー~不適切な人々~」です。

トリを飾るネタいうことで、長尺コントでした。

これもめちゃくちゃ面白かったです。

東ブクロ扮する路上で交際女性をぶん殴るDV男を、森田扮する通りすがりの元プロボクサーで今はボクシングジムの会長を務めている人物が目をかけます。

DV男が女性をフックで殴る姿をみて、会長はDV男に才能の片鱗を見出します。

しかしこの場面を見てテンションが上がっているのは会長ただ一人。

当のDV男は、

「ただのDVだそ」

「こういうのはヤンキーでやるもんやぞ」

と状況のおかしさに突っ込みます。

たしかに不適切と言わざるを得ない才能の見出し方です(笑)

DV男は会長のボクシングに入り、必死にトレーニングを積み重ねます。

しかしスパーリングである異変が。

相手を全然殴れないのです。

実はこのDV男、女にはいいパンチを繰り出せるのですが、男相手だと殴り返されるリスクや痛みのことなどを考えてしまい、手も足も出ません。

自分より弱い、やり返されないという状況ではないと、全く殴れないのです。

これぞ不適切といった様相ですよね(笑)

状況を重く見た会長は、さらに不適切な禁じ手に打って出ます。

数年後、DV男はDVボクサーとしてデビューを果たします。

ですが正確にはDV男ではなく、DV女。

なんと性転換手術を経て、女性ボクサーとしてデビューを果たすのです。

これには驚き笑いました。

そうすれば臆することなく思う存分、合法的に女性を殴れる。

たしかに女性しか殴れないなら、そもそもの戦うフィールドを女性にしてしまう。

ある意味、納得感がすごかったです。

あらゆる箇所に不適切が散りばめられていて見ごたえのあるネタでした。

終演

テンポが良かったのと、ネタ数が多くなかったのも相まって、1時間40分程度ですべてのネタが披露されました。

その後は明転して、ライブTシャツに着替えた2人が登場します。

アフタートークも面白かった。

神奈川公演であるにも関わらず、野毛に前乗りしたさらば一行。

夜の飲み屋に繰り出していたさらばとスタッフ一同ですが、入店したスナックのママのキャラ

が強烈だったようです。

すべてのセリフが

「○○だよ!!」

という口調の人らしいです。(笑)

また、神奈川公演のグッズの売り上げが芳しくないとのことでした。

このままでは来年以降、神奈川公演がなくなるかもしれないと、冗談めいたトークもありました。

そんなこんなで終演です。

やはりさらば人気はまだまだ高まっていきますね。

YouTubeも攻めた企画が多いので、ネタが好きでファンになるよりもYouTube企画が面白くてファンになる人がどんどん増えていきそうです。

終演後は関内駅近くの家系ラーメン屋で優勝しました。

しろあと

コメント

タイトルとURLをコピーしました