ジャルジャルコントライブ ーぴんときちゃん一 を観劇

日常

こんにちは。

しろあとです。

つい先日、お笑い芸人ジャルジャルのコントライブを観劇してきました。

もともとお笑い好きの私は、ずっと前からジャルジャルのコントを見てきました。

昔、テレビでレッドシアターという番組が放映されていて、そこにジャルジャルが登場していたころからです。

最近では、YouTubeでの活躍が目覚ましいですね。

毎日コントが上がっていて、どのネタもクオリティーが高く、めっちゃ笑えます。

ネット上でも面白いジャルジャル。

でも私は、やっぱり生での臨場感が一番だと思います。

このたびチケット抽選に当たった東京公演を観劇してきました。

公演情報

会場はIMMシアターです。

東京ドームシティのところにある劇場です。

水道橋駅からすぐで、アクセス抜群です。

シアター内は待合スペースなどの余白が限りなく削ぎ落されています。

たむろするスペースはなく、入ったらすぐに劇場内への入口があります。

そのせいもあってか、開場すると、みんなすぐに自分の座席へと向かっていきます。

料金は8000円。

ジャルジャルの単独ライブはこれまで4回行ったことがあるのですが、今回が一番高額だった気がします。

S席だったこともあるでしょうが、6000円くらいでもっと安く観られた記憶があります。

昨今の物価上昇と、ジャルジャルの人気上昇が見て取れます。

会場のお客さんの男女比はほぼ半々です。

若年層と高齢層は少なく、中間層が多い印象を受けました。

ジャルジャルライブのよさ

  • テンポがいい

ジャルジャルライブの一番の特徴は「テンポのよさ」だと私は思います。

開演と同時にすぐにコントが始まり、すぐさま会場から笑いをかっさらいます。

1つのコントが終わると、すぐに次のコントが始まり客席を飽きさせません。

ここがほんとにすごいんです。

エンドレスでずっとコントしているのです。

「いつ休憩しているんだろう?」

「衣装チェンジする時間なんてあった?」

など疑問がたくさん浮かぶくらい鮮やかなのです。

私は他の芸人のコントライブも観劇したこともありますが、ジャルジャルは段違いにテンポがいいです。

他の芸人単独コントライブでは、コント間につなぎでVTRが挟まったり、次の準備のため暗転の時間がかなり長かったりと、ちょっともどかしい気持ちになることも正直多々ありました。

一方、ジャルジャルはノンストップでずっと笑えます。

  • ストーリー仕立てで伏線がいっぱい

過去のジャルジャル単独ライブでのことです。

福徳と後藤のそれぞれが演じるキャラで1つコントが終わると、片方のキャラがそのまま次のコントに引き継がれ続けるというものがありました。

このコントライブは本当に感動しました。

片方がやばいキャラで、もう片方がまともなキャラで1つのコントがおわると、次のコントではまともなキャラが舞台からはけずにそのまま残り、実はやばい一面があることがわかります。

やばいキャラの方は、次のコントでは新キャラとして登場し、まともなキャラとして演じます。

そして、実はやばい一面がある方に振り回されてツッコミを入れる。

このループがずっと続くコントライブがありました。

いつまでもコントをしているし、ずっと面白いしで最高でした。

こういった点もテンポの良さといえます。

今回の「ぴんときちゃん」は、ずっと連続している感じではありませんでした。

ですが、1度登場したキャラがその後のコントで年を経て成長した姿がネタになっています。

さらに年を取った姿が次のコントのネタになり、その生涯まで続く。

そんな展開になっていて、随所に伏線がちりばめられていました。

まるで一つの小説が映像化されたみたいで、次の展開がどんななのかワクワクしました。

  • 時事、流行りモノ、アニメマンガが登場しない

個人的には重要な要素であると考えています。

よく、たとえツッコミで話題の事件や人物、国民的アニメや漫画のキャラを用いるコント師がいます。

それはそれで的を得ていて面白いのはたしかです。

しかし、会場のお客さんの中にはそれらを全く知らない人が必ずいます。

芸能人でいうとタモリやダウンタウン、アニメならドラえもんやサザエさん、ジブリなど、絶対誰でも知っているようなことでも、知らない人が必ずいます。

そういった人は笑いどころがわからずに、会場の笑いからぽつりと取り残されて疎外感を感じることもあるでしょう。

その点ジャルジャルのコントは秀逸です。

誰でも笑えるような日常生活の延長線に、そっと笑いを忍び込ませてくれています。

難しいシチュエーションはほとんどなく、普通の知能を有している人であれば十分楽しめます。

共感できるようなあるある場面を舞台に、コントが構築されています。

お客さんを置いてきぼりにすることは、ほとんどないかと思われます。

「ぴんときちゃん」のお気に入りコント

私が特に印象に残ったコントを紹介します。

この先ネタバレありなので、要注意です。

  • 美容院のコント

雨が強く降る日、美容院へ行く男(後藤)は、休業日でシャッター閉まっているパン屋の軒先で雨宿りしています。

そこへ、モード系ファッションをした男(福徳)が同じように雨宿りをしにやってきます。

何気なく2人が話していると、実はモード系ファッションをした男は美容師で、美容院へ行く男の担当スタイリストであることがわかります。

この瞬間、2人は客と商売人という関係性になったのです。

このまま美容院へ2人で行くにしても、雨足は強まるばかり。

客が困っていると、美容師はなんとパン屋の軒先で客の髪を切り始めたのです。

そのへんに置いてある椅子に座らせ、自前の前掛けやハサミをもってカットを始めます。

屋根に溜まった水を使って髪を濡らしたり、シャンプーを洗い流します。

パン屋さんのフラッグをタオルにしてドライします。

美容師はなんとしても時間通りに客をさばいていきたい一心です。

こんな劣悪な環境にも関わらず、カット代6000円、指名料2000円、計8000円の正規料金をふんだくってきます。

美容師の傍若無人ぷりに、客がひたすら嘆く関係がなんとも悲哀に満ちていて面白かったです。

  • プロボクサーと審判が釣り

釣りをしていて仲良くなった2人。

出会って10時間であるにも関わらず、意気投合してそのまま家に招きます。

さっそく釣ってきた魚を料理しようとすると、部屋の中にたくさんトロフィーがあることに気がつきます。

そういえば話が盛り上がりすぎて、お互いのパーソナルなことは一切知りません。

ここで初めて家主(福徳)がプロボクサー、来客人(後藤)がボクシングの審判であることがわかります。

選手と審判が個人的に接触することはご法度です。

しかも2人は数日後に控えた試合の選手と審判であったことが判明。

いよいよ2人ともパニックです。

最終的に、今日2人が出会ったことはなかったことにします。

せっかく釣った魚もひとまずボクサーが預かることに。

お互いに忘れて試合当日を迎えるべく、審判は帰ろうとします。

しかし、審判は「こんなに楽しい1日をなかったことにできない!」

とダダをこね始めます。

ダダのこね方が、子ども丸出しというかメンヘラ女子というか、とにかくすごいです。

ボクサーも結構引いています。

なんとか気持ちを収め、試合が終わった夜に釣ってきた魚を捌いて食べることになります。

試合当日、明らかに審判は釣りで知り合ったボクサーにまなざしを向けています。

ボクサーが対戦相手から殴られるたびに、「ああっ・・・!」と思わず声が出てしまいます。

好きな友達を殴られて正気でいられない審判。

メンヘラが炸裂してました。

試合はボクサーが劣勢。

殴られるのを見ていられない審判は、なんと対戦相手に不意打ちでボディを入れ始めます。

しかもどんどん回数が増え、1発もだんだん重くなっていきます。

最終的に、審判は対戦相手に馬乗りになり、タコ殴り。

ボクサーはその姿を見てドン引きし、コントは終わります。

審判のひいきっぷりが振り切っていて、ある意味爽快感があります。

  • ゲンさんのワンシーン

駆け出しの無名役者ゲン。

二十歳前後のセンターパートでデニムルックのゲン(後藤)が、あるドラマのワンシーンだけ任されます。

そのシーンとは、トートバックを片手に持ち、好きな人と話せたことがうれしくて笑いながらルンルンで広場をスキップ。

あまりにも高揚した男は「手を差し伸べる銅像」にのぼります。

ふとあたりを見渡すと好きな人が別の男とキスしている姿を目撃。

その姿を指差しながら、あまりのショックで持っていたトートバックを落とし、

「手を差し伸べる銅像」の伸びた手のところに落としてひっかけてしまう。

こんなワンシーンです。

正直、意味がまったくわかんないシーンです。

しかし、映画監督(福徳)はこのシーンへのこだわりが強く、役者に事細かに指示を与えていきます。

まず謎なのが、銅像の横にはしごがあって役者が上りやすくなっていること。

役者が登ろうとすると、監督がはしごの脚を必ず押さえにやってきて、絶対カメラに映りこんでいます。

そして、最初にうれしそうにはしゃいでいる役者を、監督が 

「気持ち悪いんじゃ」

「それ一番嫌いじゃ」

などと罵詈雑言を浴びせていること。

ラストは必ず手にトートバックを掛ける必要があるのかということ。

監督にNG出されまって苛立つ役者と、そこにダメ出しを畳みかける監督の戦いがなんとも熱いコントです。  

ラストはまさかの

今回のライブで印象的だったのは、ラストの終わり方がホラーテイストであったことです。

手を差し伸べる銅像が実は、、、

という伏線回収というかネタばらしがあります。

それがわかった瞬間、会場中になんとも重苦しい悲鳴が響き渡りました。

たしかに真相を知ると、ぞくっとするようなラストです。

大笑いで終われるようなラストでは決してありません(笑)

ホラーテイストで悲鳴で終わるコントライブなんて今までなかったのではないでしょうか。

ジャルジャルのコントのあらたな可能性を垣間見れた気がします。

終始笑いっぱなしの1時間50分でした。

大満足です。

次回は単独ライブも絶対見たいですね。

しろあと

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