こんにちは。
しろあとです。
夏の暑さがいよいよ本番ですね。
今年2025年は、6月にも30度超えを連発しています。
私は夏自体はどんなに暑くても好きなのですが、汗だけはいつも悩まされます。
特に気になるのが、わきと背中です。
わきはインナーを何枚重ねてもシャツにまで染み出てきます。
染み出るくらいならまだしも、脇腹くらいまで広範囲にわたって大きな水たまりをつくっています。
背中は屋外を歩いているときに感じます。
背中にかいた汗が腰のほうまでつたい流れ、下着やボトムスにまで汗が染みこむのがなんとも不快感です。
しかし私は夏の高温多湿という環境下ではなくとも、汗をかいている自覚がありました。
そのときとは、
「人と話している時」
です。
夏の冷房が良く効いた部屋であっても、だれかと話を数分するだけで、わきの下に汗がしたたる感覚があります。
人と話すというのは対面に限りません。
電話やオンラインなどでも、もれなく汗をかくのです。
また、真冬であったとしても、ある程度まとまった時間にわたって人と話すと、冬とは思えないくらいの量の汗をわきの下にかきます。
この体内の現象について、これまで私は
「体温が高いから汗っかきなだけ」
と決めつけていました。
ただ量が量なので、汗ジミや臭いをいつも気にする毎日でした。
「今年の夏もだましだましやるしかないか」
と思っていました。
たださすがに看過できない状況に遭遇しました。
18度の冷房をつけた部屋で、後輩とほんの4~5分会話しただけなのに汗がわきから流れ出るのです。
18度の冷房はかなり肌寒く、1枚羽織りたいくらいのレベルです。
そんな極寒の中でちょっと人としゃべっただけなのに、わき汗をかくのです。
これはさすがにヤバいんじゃないかと直感的に思いました。
このままではわき汗を気にするだけで人生が終わりそうです。
そんなことを考えていたら、私は自然と多汗症について調べ、治療できる病院を探していました。
多汗症について調べていると、わりと診断基準が緩いと感じました。
まあ私のわき汗が異常すぎてゆるいと感じてしまった説もあります(笑)
多汗症に十分該当すると確信しました。
そこで私は近隣の皮膚科で多汗症治療ができる病院に受診予約を取りました。
本格的にわき汗治療に踏み出したのです。
通院
東京のとある繁華街から、ほど近いクリニックを訪れました。
このクリニックに決めた理由は、多汗症治療がメニューにあったこと、土日や夜など診療時間が長かったことです。
あと、ホームページにコラムみたいな感じで多汗症について詳しく解説してあったのも好印象でした。
受付で名前を告げて、問診票の記入に移ります。
問診票はごく一般的なもので、すぐに記入し終えました。
待合室で待っていると、すぐに名前を呼ばれ、とてもスピーディーです。
アナウンスは放送ではなく、診療室からまさかの地声呼びです(笑)
入室すると初老の女性医師とアシスタントの看護師がいました。
診察
診察はとても簡素でありつつも丁寧でした。
まずはわきの汗について、いつごろから困っているか、どんな感じで汗をかくのかを聞かれます。
私は物心ついたときから汗っかきの自覚がありましたので、正味中学生からになるでしょうか。
そして汗は先述のとおり、季節を問わずダラダラかくこと、人と話すと特にかくことなどを伝えます。
ひと通り症状を話したら、てっきり実際に汗をかく部位を医師に見せるものだと私は思い込んでいましたが、一切その気配がありません。
続けて医師はラミネートされた1枚の資料をおもむろに提示してきました。
そこには診断基準が書いてありました。
どうやら自己申告制で、治療対象になるかどうかを判断するみたいです。
原発性腋窩多汗症
理由もなくわき汗をかく症状を、
「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」
といいます。
診断基準は以下のとおりです。
- 最初の症状が出るのが25歳以下
- 左右両方で同じような発汗がある
- 睡眠中は発汗が止まっている
- 1週間に1回以上多汗の症状がある
- 家族にも同じ疾患の患者がいる
- わき汗によって日常生活に支障をきたしている
6症状のうち2項目以上あてはまると、原発性腋窩多汗症と診断されます。
医師から
「この中で当てはまるの、何個ありますか?」
と聞かれて自己申告でこたえます。
私は一つずつ症状について考えました。
まず25歳以下で初めての症状があったかどうか。
これは迷うことなくYESです。
昔から汗は止まりません。
次は左右で同じ症状があるか。
これも該当します。
若干、右わきのほうが発汗量が多いのですが、左もそれに負けないくらい汗をかきます。
そして、睡眠中は汗をかきません。
睡眠中だけでなく基本的に家の中にいれば、わき汗はかきません。
まあ家の中で電話すると、わき汗をかいてしまうのですが。
発汗は1週間に1度といわず、ほぼ毎日起こります。
仕事中ももちろんわき汗かき放題ですから、日常生活にも支障をきたします。
診断基準に照らし合わせると、6症状中5項目が該当しました。
唯一、当てはまらなかったのが、家族にも同じ症状の人がいるかどうかという点です。
私以外、たぶん誰も汗で困ってはいない気がしました。
まあ汗をかくのが日常過ぎて、気がついていない家系という可能性や、本人が隠している可能性もありますが、ひとまずこの点は非該当でした。
6つの症状について5つ当てはまることを私が告げると、次の問いに進みます。
つづいてはどのくらい日常生活に支障をきたしているかのチェックです。
たしか4段階評価で、
「ほとんど気にならない」「ときどき気になる」「ほとんど気になる」「いつも気になる」といった感じでした。
私は「ときどき」を選択しました。
ですがここで医師が何やら沈黙します。
なんと「ほとんど気になる」以上でないと、原発性腋窩多汗症の診断からは外れるそうです。
もう一考するような雰囲気になり私も空気を読んで、
「まあ毎日仕事で困っているので、そしたらほとんどですかね」
と華麗に方向転換。
ということで、「ほとんど気になる」に直しました。
これらをもって、私は原発性腋窩多汗症と診断されました。
治療法
原発性腋窩多汗症の治療法はいくつかあるようです。
私が医師から説明されたのは、塗り薬タイプとボトックスの2つです。
話を聞く限り、まずは塗布するタイプの外用薬を試してみて、それでも抑えることができなければボトックスなどに移行するとのことです。
塗り薬は、エクロックゲルというものです。

筒状で青と白のカラーが印象的です。
私としてもまずは小さく始めたいと思ったので、塗り薬を希望しました。
キャップを外すとその下にさらにキャップがあります。
下のキャップも取り外し、手に持ちます。
すべてのキャップを取り外すとプッシュ式の容器になるので、キャップにワンプッシュします。
するとジェルが少し出てくるので、キャップの上に乗ったジェルをそのままわきに塗り付けます。
片方を終えたらもう一度ワンプッシュして、反対側のわきに塗り付けます。
まんべんなく塗り終えたら、キャップを水で洗い流す、またはティッシュ等できれいに拭き取ります。
わきが完全に乾ききったら衣類を着用して終わりです。
これを1日1回、決まった時間に行うというものです。
エクロックゲルの効果
エクロックゲルは、エクリン汗腺が交感神経から伝えられる汗を出す指令を受け取れないようにブロックすることで発汗を抑えます。
エクリン汗腺とは、皮膚の中にある汗をつくる器官のことで、水分の多い汗を分泌します。
多汗症の汗は、主にエクリン汗腺から出ているようです。
こういったことを踏まえ、さっそくエクロックゲルを試してみました。
最初は半信半疑でしたが、なんとさっそく絶大な効果を体感できました。
受診したその日に一度塗ってみたら、それ以降わき汗をかかなくなりました。
とても暑い日に屋外に出っぱなし、長時間にわたって人と話しっぱなしの状態だとさすがに汗をかきますが、それでも汗の量がとても少ないのです。
これには正直驚きました。
連日30度を超えるような暑さであっても、わきを湿らせることなく平然でいられます。
確実によい効果が得られました。
汗特有のいやな臭いもまったくしません。
こんなにも効果があるなら、もっと早めに受診すべきだったと後悔すらしています。
みんなはいつもこんな量の汗しかかかなかったのかと思うと、そりゃ生きやすいよなと素直に思いました。
それくらい今までの自分が汗に苦しめられていたのだと、振り返って思います。
一応、医師からは2週間後に再診するよう指示を受けました。
このままQOLを高く維持するためにも、継続していきたい習慣です。
しろあと
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