元塾講師が教える勉強法【数学編】

思考・習慣

こんにちは。

しろあとです。

前回の英語編に引き続き、今回は数学の成績を伸ばす勉強法や心構えについて語っていきます。

対象は小学校高学年~高校生くらいとします。

数学は英語と同等かそれ以上に苦手な人が多い。

数学が苦手になってしまう理由は、

  • 抽象的でイメージがしにくい
  • 積み重ねが大事な教科
  • 論理的思考が苦手

これらがあると考えています。

抽象的でイメージがしにくい

数学は他の教科と比べて、言葉による説明が少ないです。

数字や記号が頻出することで、それだけでわけがわからなくなって嫌になる人が多いようです。

また、日常生活で使う加減乗除ならまだいいですが、それを超える数学的知識を実生活で使う場面がほとんどないため、学習意欲が湧きにくいといったことも考えられます。

抽象的に理解する耐性がないということも考えられます。

人は目で見てわかるものに飛びつきがちです。

具体性をどこまでも求める性質があります。

ですが、数学の教科書は他の教科書に比べ、挿絵や写真などが少ないです。

代わりに多いのはグラフや図形など、これまた無機質で味気ないものばかり。

これでは、数学に対する意欲も失われてしまいます。

積み重ねが大事な教科

英語と同じく、数学も積み重ねがものをいう教科です。

英語と違うのは、数学は小学校時代の算数から学習が続いているため、英語に比べて挫折ポイントがとてつもなく多い点です。

英語は小学校高学年から始まりますが、算数は小1からあります。

早ければ早いだけ学習が進むことになりますが、その一方で挫折するタイミングも同じ数だけ増えることになります。

早い段階でつまづいてしまうと、その後の学習が積みあがらず、数学嫌い、数字アレルギーとなってしまうのです。

論理的思考が苦手

人は生存のため、エネルギーをできるだけ消費することなく過ごそうとします。

そのため、やや複雑な事態に直面すると、直感的あるいは感覚的に物事を判断して、簡便な解決をしようとする傾向があります。

この傾向が強いと、全体像を把握しながら矛盾や飛躍のない考え方、つまり論理的思考が苦手ということになります。

人であれば誰しも直感に頼って物事を判断することがあります。

そういった衝動に駆られず、いかに筋道を立てられるかが数学という科目で問われているポイントです。

ではどうやって数学を攻略していけばよいのでしょうか?

加減乗除を極める

数学攻略のカギは、自動化です。

ある条件や前提、ルールを把握したら、それらにもとづいて半ば自動的に解法に当てはめることが成績アップのカギです。

まずは加減乗除が瞬時にできるようになることが大切です。

加減乗除とは、足し算、引き算、かけ算、わり算のことをいいます。

初めは計算ドリルを使って、スピードを意識しながら解き進めるのが大事です。

計算するという行為は、脳のリソース(資源)を使います。

加減乗除がおぼつかない間は、たかが1つの簡単な計算式を解くだけで、リソースをたくさん使ってしまい、疲労や飽きにすぐつながってしまい、挫折しやすい状態にあるのです。

筋トレと同じで、毎日繰り返し計算を高速でこなしていくことで、たかが計算式くらいでへこたれない脳になります。

教科書よりも動画を使った学習

紙面上での数学の学習は、あまりおすすめできません。

よほど読解力が高ければ別ですが、数字や記号やアルファベットが羅列される中、解法を一から順に読み進めるのは困難を極めます

そのうち、解法を読んでもわからない問題に出会い、挫折することになるのが目に見えています。

その反面、動画での学習はおすすめです。

なぜなら、何もないところから一つずつ順に式を組み立てる工程を共有しながら学習できるからです。

この真っさらな状態から、解答まで少しずつたどりつく過程が重要なのです。 

教科書、参考書とにらめっこしているだけでは、理解に至るまで時間がかかりますし、なによりも勉強している本人がつらいです。

動画という視覚的手がかりをつかった学習は、他の教科でも有効であることはもちろん、数学においてその真価を発揮します。

数学は立派な暗記科目

理科、社会は暗記科目といわれる一方で、数学は考える力、論理的思考力が問われているため、暗記をする必要はないといわれることがあります。

しかし、数学は立派な暗記科目です。

解法さえ暗記してしまえば、後は数字を入れ替えるだけです。

人文科学系の科目は、範囲が幅広く、問われる知識に多様性がある一方で、自然科学系の教科は同じパターンの問題に応用を利かせてみたり、見方を変えてあたかも別問題のように見せかけてみたりしています。

そのため覚える量自体は比較して多くはないため、解法を丸暗記するという手段も十分にとれます。

同じ問題集、参考書、過去問を繰り返す

数学は問題のレパートリーが人文科学系の教科より少ないため、同じ問題を何度も繰り返し解くことが有効です。

同じ問題に出くわしても、解法がすんなりと出てくるか、これが大事です。

だいたいの場合、再度同じ問題に挑戦しても最後まで完答できないことが多いです。

自分の力で最後まで解く力を養成する必要があるのです。

人に教える前提で解いてみる

数学も暗記科目であることは先述したとおりです。

暗記するということは、インプットするということです。

インプットした内容を問題演習によってアウトプットするわけですが、効率的なアウトプット法があります。

それは、人に教えるということです。

人に教えるには、もう一段階深い理解が必要です。

人に教えることで、自分の数学的能力の向上につながるのです。

ですので、数学の勉強をする際には、人に教えることを常に念頭に置きながら勉強してほしいのです。

私が塾で教えていた時は、小学6年生が理解できるようにわかりやすい説明や伝え方を意識しながら、中学高校の学習範囲を中学生や高校生に教えていました。

小6がわかりそうな説明をしているので、上級生の中学生や高校生も理解しやすいのは言うまでもありません。

しかしこれが難しいのです。

小6にもわかるように噛み砕いて説明するのは、大変でした。

前提条件や公式なども、小6レベルに合わせて平易な表現をしなければならないので、より深い理解が教える側にも求められます。

こうした積み重ねを経ることで、自身がいざ数学の問題に直面したときに、スムーズに解答に至ることができるのです。

数学は苦手な人が多い科目です。

反対にいえば、それだけライバルと差をつけられる教科であるといえます。

数学で差をつけられると大きなアドバンテージですので、きっちりやっていきたいところです。

しろあと

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