こんにちは。
しろあとです。
先日、仕事関係で研修を受講してきました。
これまでゲーム依存、感覚統合についての研修を受け、どれも役に立つものばかりでした。
特にゲーム依存についてはブログにアップした当初から好評で、多くの方に閲覧してもらっています。
今回は思春期の子どもとの関わり方について、心理面から理解することをテーマにした研修です。
私が研修から得てきた知見を、幅広く共有できればと思います。
研修講師は通信制高校である、わせがく夢育高等学校で教員兼スクールカウンセラーとして勤務されている方でした。
わせがく夢育高等学校は、早稲田学園という学校法人が運営しています。
早稲田大学の系列というわけではないようです。
早稲田大学合格のための対策予備校、早稲田予備校がつくった法人が早稲田学園だそうです。
子どもから大人になる時期
思春期とは13~20歳頃を指します。
ただこれはあくまで目安であり、実際には個人差があります。
いわゆる第二次性徴があらわれ、男らしい女らしいからだの構造になる時期です。
また身体面だけでなく、精神面も大人になっていきます。
思春期をさらに細分化すると、前期(10~14歳頃)、中期(14~17歳頃)、後期(17~20歳頃) にわけることができます。
前期は自我が芽生え始める時期です。
少しずつ身体の変化がみられる時期であり、自身の変化に戸惑うこともあります。
自分とは何なのか、どんな人間であるのか不安や疑問を感じるようになります。
中期はさまざまな葛藤が表出する時期です。
大人や年長者よりも、友人関係に強い興味を持つようになり、そちらを重視するようになります。
前期よりも親と距離をとろうとしたり、反抗したりします。
反抗期といわれる時期です。
また異性に対して強い興味関心をいだきます。
後期は大人になるための移行時期です。
自分とは何なのかという疑問に対して答えを出していき、アイデンティティが確立されていきます。
あわせて、自分はこれからどうなっていくのか、どこへ行こうとしているのかを考えるようになります。
思春期の特徴を一言で言い表すなら、不安がいっぱいということです。
とにかく自己肯定感が低い様子がみられます。
人に対して異様に反発的であるのは、不安の裏返しであるといえます。
思春期の脳
思春期を生きる子どもの脳は、まだまだ発達段階であるため、さまざまな側面で不安定な様子が見受けられます。
大きくわけて、2つの脳部位が主に関係してきます。
1つは前頭葉です。
前頭葉は、判断や知性を担う脳領域です。
計画を立てる、衝動を抑えるなど、総合的な判断を行います。
2つ目は扁桃体です。
思春期になると扁桃体自体の働きが活発になり、感情の揺れが大きくなります。
10代の思春期の脳は、前頭葉や扁桃体の発達がまだまだ未熟です。
思春期特有の精神的不安定さや未熟さは心の弱さというよりも、脳の成長過程で起こる自然な現象というわけです。
こういった不安定下にある子どもに必要なホルモンが、セロトニンです。
いまや専門家だけでなく、一般人にも広く知れ渡った、幸せホルモンとして有名なセロトニンで す。
自律神経のバランスを整え、精神状態を安定させる役割があります。
反対に、脳内セロトニンが不足すると、精神的な諸症状が表出してきます。
たとえば攻撃性が高まる、不安、うつ、パニック症状などです。
セロトニンの欠乏は、これら症状を引き起こす原因になりえます。
セロトニンを増やす大事な習慣は3つあります。
- 日光を浴びる
- リズム運動を取り入れる
- 食事を工夫する
要するに規則正しい生活をしましょうということです。
外に出て運動し、食事はトリプトファンという必須アミノ酸を多く含む食品を摂取することが大事です。
心理的離乳
子どもから大人の心へ移行することは、心理的離乳と呼ばれます。
授乳は乳幼児期にすべての子どもが終えますが、心の面で親から離れるにはまだまだ時間がかかります。
まず、親から自立したいと思う気持ちが高まります。
それと同時に親元から離れることを不安に感じ出します。
いずれ仲間と一緒に集団で行動するようになります。
それから自立した行動をとることができるようになり、「自分は自分、他人は他人」という感覚が育ちます。
やがて自分と違う面を持つ他者を受け入れることができるようになっていく過程をたどるとされています。
しかし、親が過干渉だったり過保護だったりすると、この過程をすんなりと歩むことが途端に困難になります。
精神的な自立に向かう時期を、発達心理学では青年期と呼びます。
家庭、学校、部活、塾など、異なる集団において自分の役割を担い、いろんな人と関わるなかで自分とは何かに対する自分のなりの答えを見つけ出す必要があります。
子どものストレス
子どもが抱えている、直面しているストレスには、どんなものがあるでしょうか。
- 通学時間、方法の変化
- 友達との人間関係
- 勉強
- 進学や将来の不安
- 容姿(顔、髪型、身長、体重)
- SNS関連
- 父母不仲
これらのストレスを多かれ少なかれ抱えています。
体力的にも精神的にも、無意識のうちに負荷がかかっています。
家で認められる、親から認められるために、外の世界で緊張を極限まで高めていて、かなりストレスフルな状態であるといえます。
簡易的なストレスチェックをしてもいいでしょう。
- 「どうせ」「自分なんか」など悲観的な言動が増えた
- やる気がない、いつも疲れている
- 朝起きれないことが多い
- イライラしたり精神的に不安定なことが多い
- 身体のだるさ、吐き気、頭痛などを感じる
- 食べる量が減る、または増える
- 学校の話題を口にしない、学校へ行きたがらない
- 友達付き合いが希薄になる
- 成績低迷
- 趣味や好きなことに興味を示さなくなる
以上10個のうち、3個以上当てはまるようであれば、過度なストレスを抱えている可能性があります。
ただ自分でストレスチェックをしようとしても、ストレスに無自覚だったり否定しようとしたりすることもあります。
その場合は、周囲がSOSのサインに気がつくことが大事になります。
サインは主に3つです。
まず周囲の人に向けるタイプ、そして自分の体に不調があらわれるタイプ、最後に内にこもってため込むタイプです。
サインやその予兆を感じ取ったら、安易に放置することはせず、まずは寄り添い声をかけることが大事です。
また、深刻な心のSOSとして、市販薬の過剰摂取が社会問題になっています。
心の苦痛を和らげるための自傷行為は、ドラッグストアで安価に手に入ることから、実行までのハードルがだいぶ低くなっています。
市販薬は咳止め、風邪薬、アレルギー薬など、所持していても変に疑われるリスクが少ないものばかりです。
SNSでも過剰服薬の体験談(ODレポ)が連日投稿されており、拡散させて情報共有することで変に仲間意識が生まれてしまいます。
不登校
ストレスを溜めに溜め込んだ結果、容易に生じやすいのが不登校です。
現在、日本には34万を超える不登校の子どもがいます。
勉強や人間関係といった、よくある悩みがきっかけで不登校になることもあります。
ほかにも、他の人が怒られるのをみて、自分も怒られるのではないかと不安になって、不登校になるタイプもいます。
小学校低学年くらいまでならば、親が無理やり引っ張って教室に連れていけば、改善して予後がいいこともあるそうです。
しかし、それ以上の年齢になると、事態は急激に難化します。
自己決定理論
思春期の心を育むポイントとして、自己決定理論という考え方があります。
自己決定理論とは、人間には3つの基本的な欲求があり、これらが満たされると健全に成長できるという理論です。
その3つとは、
- 1 自律性:自分で決めたいという欲求
- 2 有能感:自分ならできるという感覚
- 3 関係性:他者とつながりたいという欲求
です。
一方的に大人が命令するのではなく、子どもに選択肢を提示し、努力の過程を褒めることで有能感(自己効力感)を高められるとされています。
子どもの自己肯定感が高まる親のサポート
大前提として、あなたがいてくれるだけで、私は幸せというスタンスが重要です。
その上で、自主性を尊重、1人の人として認める、親の要求を押し付けない、話しやすい雰囲気づくりを意識していきます。
さらに具体的には、
- 挨拶
- 食事、睡眠などの健康面をサポート
- 状況を見て休ませてあげる
- 過剰な期待をかけない
- 親子で考える環境をつくる
- 弱い面もすべて受け止める
- 今の状態を肯定する
- 必ず事態が好転することを信じて関わる
- 不安を受け止めて寄り添う関わり
- 気持ちを表出させる
- よくなりたいと思う気持ちを引き出す
- アイメッセージを送る
以上のような関わりが効果的です。
子どもの自己肯定感が下がる親の関わり方
・パワーコントロール
理詰めで説得することは、何の効果もありません。
親のいうことが正論であればあるほど、子どもは反発していきます。
・反省を促す
事実を振り返るのは一緒にやっていいですが、反省は子ども本人の口から出るのを待ちます。
・勝手に評価する
周りと比較することは意味ありません。
それまでの経過や、子どもによってどんな意味があったかを認めることが大事です。
研修の内容は以上になります。
他にも細々とした内容がありましたが、ネットで調べればわかるようなことでしたので割愛します。
今回の研修は、相当一般人向けにレベルをあわせた内容でしたので、私は全て知っている内容でした。
思春期真っ只中の子どもを持つ子育て世代よりも、思春期を迎える前の子どもを持つ家庭が、予習的に知っておくとよい内容だと感じました。
今後も有益な情報が手に入りましたら、共有していきます。
しろあと


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