元塾講師が教える勉強法【英語編】

思考・習慣

こんにちは。

しろあとです。

前回の国語編に引き続き、今回は英語の成績を伸ばす勉強法や心構えについて語っていきます。

対象は小学校高学年~高校生くらいとします。

英語はとにかく苦手としている人が多い。

その理由はたくさんありますが、私は

「日本語ではない」

「積み重ねが大事な教科」

「周りの目を気にしすぎる日本人らしさ」

これらがあると考えています。

日本語ではない

国語が苦手なのと同様、文字に圧倒されて勉強する気が起きず、あきらめてしまうパターンです。

日本語がページ一面にあるのと、英語がページ一面にあるのとでは、英語のほうがより嫌になるのは想像がつきやすいですよね。

異国のよくわからない文字列を見ただけで、意欲が損なわれてしまうのも無理はありません。

人間は未知なものを目にすると、身の危険や恐怖を感じてその対象を避けるよう努めるようになります。

英語アレルギーも同じことがいえるでしょう。

積み重ねが大事な教科

英語は連続性のある教科です。

まずはアルファベットをならい、その後は簡単な名詞や動詞、Be動詞と一般動詞の違いなど、順を追って学習していきます。

アルファベットが完璧にマスターできなければ、その後の学習はほとんど意味がわからず、無駄に終わってしまうことでしょう。

このように、初期の学習の中で少しでも曖昧なところがあると、そのあとの学習まですべてわからなくなってしまう性質を英語は帯びています。

これは数学でも同様の現象がみられます。

前回学習した単元をその先もずっと使い続けるところに英語学習の難しさがあります。

一方、社会や理科といった科目は、独立性の高い科目といえます。

仮に鎌倉時代がまったくわからなくても、江戸時代がまったくわからないということにはなりません。

根底では、鎌倉から室町、そして戦国の世から江戸への流れがありますので、連続性があるといえるのですが、試験で得点を稼ぐという点においては、それほど重要ではありません。

一度つまづいてしまうと、その後もすべてがわからなくなって苦手科目となってしまう。

挫折するタイミングが非常に多い科目です。

周りの目を気にしすぎる日本人らしさ

英語には4つの技能があります。

「読む(リーディング)」

「書く(ライティング)」

「聞く(リスニング)」

「話す(スピーキング)」

の4つです。

この4技能のうち、学校の試験において評価される対象は、読む(リーディング)が大半をしめます。

次に聞く(リスニング)が大きな比重を占めます。

学校の授業では音読によってリーディング力をつける試みがされています。

教師が生徒をあてて英文を読ませる、またはネイティブ音源を真似て集団で音読する、といった形です。

ここで日本人特有の恥の文化が発揮されます。

正しい発音をしようとすると周りから変な目で見られて噂される、外国人の真似ごとなんてしたくない、そもそも声を出すのが面倒だ、などなどいろいろと葛藤する要素が浮上してきます。

勉強する意欲よりも、この場をなんとか平穏に無事終わらせたいという気持ちが先行してしまい、英語のスキルが身につかないということになってしまうのです。

まずは単語から

英語は語彙力がものをいいます。

単語帳に掲載されている単語だけでなく、例文をまるごと暗記するくらい繰り返しましょう。

このときのポイントは質よりも量を重視することです。

文法を意識しすぎずに、まずはとにかく量をこなす。

この段階で完ぺきを求めすぎないことが大事です。

なぜなら、どうせ後になったら忘れてしまうからです。

人間の記憶は繰り返し反復することでしか定着しません。

一部例外として、強烈に感情を揺さぶられた体験は、半永久的に記憶に残るといわれています。

しかしこれは、人生の節目やライフイベント、自然災害などかなり特殊な非日常体験によってのみ生じます。

普段の生活でそうした体験は、そうそうありません。

だから何度も繰り返す必要があるのです。

同じ単語帳を短期間で何周もすることを当面の目標にしてみましょう。

単語帳の単語を毎日10個ずつ、3か月で900単語覚えるのでは、ペースが遅すぎます。

毎日100個、10日で1000単語を3か月繰り返すほうが効率的です。

それぞれ9回も同じ単語を目にすることになるので、記憶の定着がいいのです。

覚えるのはもちろん大事なのですが、眺めるだけでも十分効果があります。

そして毎日やること。

英語や数学といった積み重ねの教科は、繰り返しの継続が本当に大事です。

わざわざ日本語に変換しない

語彙が身についてきたら、英文を多読する段階です。

英文の正確な意味まで捉える必要はありません。

なんとなく読み進めるだけで結構です。

「ポジティブなことが書かれているのか、ネガティブなことが書かれているのか」

「誰が何をしているのか、物がどんな状態なのか」

このくらいざっくりとした捉え方で十分です。

簡単な英文をたくさん読み、慣れることで英文を読むハードルを極限まで下げます。

ここでも国語の学習同様に、とにかく量をこなすことです。

このときのポイントは、英文を英文のまま読むということです。

英語を勉強する際、つい母国語に変換することを念頭に置きながら学習を進めてしまいがちです。

しかしそれでは読解スピードが上がらず、英文に慣れ親しむことが中途半端になってしまいます。

頭の中でわざわざ日本語に翻訳せず、英語のまま理解することが英語力を伸ばす近道です。

主語と動詞を意識する

英文多読を十分にこなし、英語を英語のまま捉えられるようになったら精読をする段階です。

主語が何か、動詞が何かをきちんと明らかにしながら読み進めていきます。

この段階では、意味を正確に取っていくことも少しだけ意識していきます。

学校の試験はどうしても、英文を日本語に直す問題が課されます。

そこで得点するには、単語同士の関係や文法表現なども語訳に反映する必要があります。

コミュニケーションはだいたいの意味が伝わってれば、それで十分だと私は思うのですが、テストで得点するにはどうしても避けられません。

リスニングはYouTubeを垂れ流し

リスニング対策は、机の上で教材を広げなくてもできます。

Bluetoothイヤホンを使って、YouTubeのリスニング音声を聞きまくりましょう。

休み時間、移動時間、入浴や歯磨きしている時間など、細々した時間を最大限活用します。

実は耳が空いている時間は想像しているよりも多いのです。

目で見たり、手を動かしている時間は長い一方で、耳だけ何もしていない時間を有効活用するのです。

YouTubeには、目的別に良質なネイティブ音声リスニング動画がたくさん上がっています。

常に英語にさらされる環境に身をおくことで、いち早く成績アップにつながります。

ライティングもYouTubeで

YouTubeの英語音声を聞き取ったあとに、聞き取った英文を書きとる練習をしてみましょう。

英文を構成する素地ができあがります。

正確に聞きとり書きだすことができたら、英作文用の動画を活用してみましょう。

「日本語音声が流れるので、英語でその文章を言ってみましょう」 という動画です。

頭の中で英文が思いついたら、あとはアウトプットするだけ。

ノートに英文を書いてみましょう。

そうしたら、動画から模範解答例が英語で流れてきます。

アウトプットしてすぐフィードバックが得られます。

とても効率よく学習できます。

しろあと

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